■ 背が縮むのは単なる老化ではない
・「年を取って背が縮んだ」「腰が曲がった」は加齢の自然な現象ではなく、治療すべき病気。
・たった5mmの身長低下でも死亡リスクが26%上昇するという研究データあり。
・これは多くの場合、脊椎の圧迫骨折(ヒフォーシス:亀背)が原因。
■ 圧迫骨折のリスクと影響
・40歳以上の日本人には、22万人以上が腰の骨の圧迫骨折を経験している。
・背骨が1~3か所潰れると、生存率が大きく低下。
・3か所潰れた場合の10年生存率は約50%。→ がん(59.4%)よりも低く、がんよりも怖い!
・特に女性に多い理由:
・閉経後のホルモン変化で骨がもろくなり、骨粗しょう症が進行。
・70代では3人に1人、80代では2人に1人が骨折を経験。
■ 太ももの付け根の骨折(大腿骨頸部骨折)の恐怖
・高齢女性に多く、8割が脊椎の圧迫骨折も同時に経験。
・骨折すると90%以上が手術必要(人工関節など)。
・さらに、寿命も大きく縮む:
・骨折後、80歳以上では10年生存率が激減。
■ 骨折や関節症の予防にはビタミンDが鍵
・日光を避けすぎる現代人(特に高齢女性)はビタミンD不足。
・日傘・日焼け止めの使いすぎでビタミンD合成が阻害される。
・ビタミンD不足は骨折リスクだけでなく、全身の病気(免疫・消化器・がん・不妊など)にも影響。
🟩【ビタミンDと骨健康の関係】🟩
・食品や日光から得たビタミンDは、
・肝臓 → 貯蔵型ビタミンDに変換され、
・必要時に腎臓で活性型に変わる。
・一般的な整形外科で処方される活性型ビタミンDは少量しか使えない(中毒防止のため)。
・よって、
・日光浴(1日15〜30分程度)、
・食事(魚・きのこ等)+サプリメントで
・貯蔵型ビタミンDを安定的に保つことが大事。
✅【実践アドバイス】✅
・60代になる前から始めよう:
・年1〜2回の血中ビタミンD濃度の測定。
・目安:血中ビタミンD濃度 60ng/mLを維持。
・食事・日光浴・サプリメントを上手く使い分けて、
・骨粗しょう症、圧迫骨折、大腿骨骨折、変形性膝関節症の予防を!
🎯 結論
「ちょっと背が縮んだ」は病気のサイン。放置すればがん以上に命を縮める。
早期のビタミンD対策と骨の健康維持が、健康寿命のカギとなる。