1. がん治療の実態と「医療の格差」
がん治療には「標準治療」が存在しますが、実際の医療現場では、「医師の知識・技量」「病院の設備・方針」によって、治療内容に大きな差が生まれます。
・大学病院=安心とは限らない
大学病院では、研修医や若手医師が担当することも多く、必ずしも高い医療レベルが保証されているわけではありません。
・中規模病院の課題
専門医が少ないため、専門外の医師ががん治療を担当するケースもあり、結果として治療の質が低下するリスクがあります。
例:肝臓がんなのに、胃がん専門の医師が治療 → 不適切な処置のリスク
2. 「有名な医師」が名医とは限らない
・メディア出演や書籍・論文で知られている医師が、必ずしも臨床(治療・手術)の技術に優れているわけではありません。
・実際に、院内で「技術が低い」と評価されている医師が、雑誌などで取り上げられている例もあります。
・肩書きや認知度と、医師としての実力が一致しないケースは珍しくありません。
3. 教授・部長クラスの問題点
・大学病院などでは、研究実績で出世した医師が手術を担当することがありますが、必ずしも実技に秀でているとは限りません。
・過信が原因で、手術ミスや不必要に長い手術時間につながる場合もあります。
・一方で、自分の限界を理解し、適切に後輩に任せられる医師は信頼に値します。
4. 患者が医師を見極めるのは困難
・一般の患者が、限られた情報の中で「良い医師」を見極めるのは非常に困難です。
・医療関係者(看護師・事務職員など)からの内部情報は貴重です。
・セカンドオピニオンの活用も有効で、複数の医師の意見を比較することで、より適切な治療判断が可能になります。
5. 医師の反応から「自信の有無」を読み取る
・セカンドオピニオンを嫌がる医師は、自信がない可能性があります。
・一方、自信のある医師は「他院でも相談して大丈夫ですよ」と柔軟な対応ができるものです。
6. 標準治療と自由診療の違い
・日本の保険診療では、治療法(手術・抗がん剤・放射線治療)が全国でほぼ統一されています。
・一方で、自由診療(自費)では、免疫療法や遺伝子治療などの選択肢が広がります。
・自由診療は高額ですが、保険診療の限界を補える可能性もあります。
7. 過剰治療・不十分な治療のリスク
・医師の判断によっては、必要以上に大きく切除する「過剰治療」が行われる場合があります。
・逆に、腫瘍を十分に切除しない「不十分な治療」も存在し、再発リスクが高まります。
・いずれも、医師の経験や技術力の差に起因する問題です。
8. サプリメント・偽医療への注意
・健康食品で良くなった事例も多々ありますが、中にはがん患者の不安につけこみ、高額なサプリメントや“奇跡の水”などの詐欺的商法が存在します。
・医師も否定しにくいものの、科学的根拠に乏しい製品が多いのが現状です。
9. 治療における「心の持ち方」
・最後に重要なのは、患者自身が病気とどう向き合うかという「マインドセット」です。
・前向きな気持ちや心の持ち方が、治療成果に良い影響を与えることが多くあります。
✅ 患者が取るべき行動
・複数の医師の意見を聞く(セカンドオピニオン)
・医療関係者に内部情報を尋ねる
・医師を「肩書」ではなく「実績・手術件数」で評価する
・情報リテラシーを高め、怪しい医療に騙されない