自己免疫疾患とは、
本来は体を守るはずの免疫が、
自分自身の細胞や組織を
攻撃してしまうことで起こる病気である
代表例として、
●関節リウマチ
●橋本病
●全身性エリテマトーデス(SLE)
などがある。
これらの自己免疫疾患は
約8割が女性に多い ことが知られており
その理由の一つとして
性ホルモンの違いが注目されている。
男性ホルモンであるテストステロンには
免疫の働きを
「落ち着かせる(暴走を抑える)」
作用があると考えられている。
テストステロンは男性に多く分泌されるが
女性にも少量ながら存在しており、
このホルモンの量が自己免疫疾患の発症に
関与している可能性がある。
1型糖尿病(自己免疫疾患)を
自然発症するマウスの研究では、
オス(テストステロンが高い)は
メスより発症しにくい
無菌環境で育てると、
オスでもテストステロンが低下し、
糖尿病になりやすくなる
オスの腸内細菌をメスに移植すると、
●メスのテストステロンが上昇
●炎症が抑えられ
●糖尿病の発症が抑制された
さらに、テストステロンの受容体を
ブロックするとこの保護効果は消失した
➡ テストステロンが自己免疫疾患を
防ぐ鍵である可能性 が示された。
●テストステロンが極端に低い男性
(男性性腺機能低下症)では
約61%に自己免疫疾患 が見つかった
●一般男性の自己免疫疾患頻度は
約1%であり、非常に高い割合
●テストステロンが低い
クラインフェルター症候群(XXY)
の男性ではSLEが多い
ことも知られている
テストステロンは、
●免疫のブレーキ役である
制御性T細胞を増やす
●炎症を起こすT細胞や
炎症性サイトカイン(TNF、IL-6など)
を減らす
●抗炎症性サイトカイン(TGF-β)
を増やす
実際、男性の多発性硬化症患者に
テストステロンを投与した小規模試験では
●炎症性免疫反応の低下
●免疫バランスの改善が確認されている。
テストステロンを増やす方法として
運動が有効である。
●女性:運動後にテストステロンが
一時的に大きく上昇
●20〜40歳女性の16週間運動介入で
明確な上昇が確認
●男性:
●無酸素運動や
インターバルトレーニングが有効
●60代男性でも6週間の運動で
約17%増加
➡ 年齢・性別を問わず、
運動でテストステロンは増やせる
運動にはテストステロン以外にも、
●免疫の過剰反応を抑える
●炎症を起こしにくい
免疫バランスに変える
●運動時に分泌されるIL-6は、
実は抗炎症作用を持つ
といった効果がある。
SLE、関節リウマチ、
多発性硬化症などの
患者でも、適度な運動は安全で、
病状に良い影響を与えるという
報告が増えている。
●自己免疫疾患は女性に多い
●テストステロンは免疫の暴走を
抑える可能性が高い
●運動はテストステロンを増やし、
免疫を整える
●「運動で自己免疫疾患を予防・抑制」
という仮説は研究途上だが、
運動習慣を持つことにデメリットはない
無理のない範囲で日常生活に運動を
取り入れ、体も免疫も健やかな
状態を目指すことが大切。
今日から「体を動かすこと」を
意識してみましょう