1. 近年の研究で分かってきたこと
● 腸内環境の重要性
腸内環境が健康に強く影響し、悪化すると認知症・高血圧・糖尿病など様々な病気に関与する。
● 新たに注目されている「口腔内フローラ」
最近の研究では、口の中の常在菌(口腔内フローラ)も腸と同様に、健康や病気の発症に大きく関与していることがわかってきた。
2. 口腔内の悪玉菌が引き起こす病気ワースト3
① 第3位:肥満
・カンジダ・アルビカンス(真菌)が太りやすくする。
・腸に侵入し「リーキーガット症候群」を引き起こす → アレルギーや自己免疫疾患へ。
・プレボテラ・コプリ菌も腸に悪影響 → 肥満や自己免疫疾患、関節リウマチを引き起こす。
② 第2位:がん
・カンジダ・アルビカンス → 口腔がん、腸・皮膚・性器などのがんに関与。
・フソバクテリウム・ヌクレアタム菌 → 腸に到達し、ポリープ(前がん状態)を作る。大腸がんの原因菌と判明。
③ 第1位:認知症
・ポルフィロモナス・ジンジバリス菌(歯周病菌)が海馬周辺に侵入し、炎症やエクソソーム(細胞情報伝達物質)で脳に悪影響。
・この菌が認知症患者の脳から検出されるという衝撃的事実。
・その他4種の口腔内菌も認知症との関連があるとされる。
3. その他の関連疾患
・自己免疫疾患(関節リウマチ、膠原病)
・炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)
・骨粗しょう症、妊娠合併症、心筋梗塞・脳梗塞など命に関わる病気にも影響。