✅ 1. 腸の健康が栄養吸収のカギ
・何を食べるかと同じくらい、どう吸収されるかが重要。
・腸は栄養吸収だけでなく、全身の健康の土台。
・腸内環境の乱れは、慢性的な炎症や「腸漏れ(リーキーガット)」を引き起こし、タンパク質の吸収を阻害。
✅ 2. タンパク質不足の現状
・日本人の8割以上が慢性的なタンパク質不足。
・1995年以降、摂取量が減少し、2019年には70gと戦後水準に逆戻り。
✅ 3. タンパク質が不足すると起こる問題
・疲労感、肌荒れ、髪のツヤの低下、免疫力低下、メンタル不調(セロトニン不足)。
・ターンオーバーの停滞 → 老化促進。
・睡眠の質の低下(メラトニンの減少)。
・体温の低下や代謝不良 → 太りやすい体に。
✅ 4. 吸収される体をつくるには?
・腸内環境を整える必要あり:
・発酵食品、食物繊維を積極的に摂取。
・加工食品や高脂肪の食事は控える。
✅ 5. 推奨されるタンパク質の摂取量
・体重1kgあたり1〜1.5g(最大2gまで可)。
・男性:1食あたり30〜40g、女性:25〜30gが理想。
・タンパク質は体に「貯めておけない」ため、毎食のバランスが重要。
✅ 6. 動物性+植物性タンパク質をバランスよく
・目安は1:1の割合。
・食事例:
・朝:納豆+卵、昼:鶏肉、夜:魚+豆腐など。
✅ 7. 食材ごとのタンパク質量(目安)
食材 タンパク質量
肉・魚類 約20g / 100g
卵 約6g / 1個
納豆 約8g / 1パック
豆腐(もめん) 約7g / 100g
✅ 8. 腸漏れ(リーキーガット)とは?
・腸粘膜のバリア機能が壊れ、有害物質が体内に侵入。
・主な原因:
・ストレス、睡眠不足、糖質・アルコールの過剰、グルテン、カゼインなど。
・結果:慢性疲労、肌荒れ、消化不良、集中力低下など。
✅ 9. 実践的な腸ケア法
① 未消化の炭水化物に注意
・ご飯やパン、麺は腸に負担。未消化の炭水化物が悪玉菌の増殖を招く。
・早食い・食べすぎにも注意。
・「タンパク質ファースト」な食習慣が重要。
② グルテンを5日間控えてみる
・小麦に含まれるグルテンは腸壁に粘着しやすく、腸内環境を悪化させる可能性。
・一部の人は「グルテン不耐性」を持ち、慢性的な不調(腹痛、肌荒れ、集中力低下など)を引き起こす。
・例:テニス選手ジョコビッチもグルテンフリーでパフォーマンスが向上。
③ 乳製品(特にカゼイン)を一度控える
・日本人の約9割が乳糖不耐で、乳製品に含まれるミルクのタンパク質(カゼイン)が腸粘膜に炎症を起こす可能性あり。
・ヨーグルトなどの乳製品を1~2週間完全に抜いてみて、肌の調子や便通、メンタルを観察。
・体調が改善すれば、乳製品が負担になっている可能性が高いです。
・完全に避ける必要はなく、自分に合った摂取頻度を見つけるのが重要。
④ ビタミンDを意識して摂取する
・ビタミンDは腸粘膜の細胞を結びつけ、腸のバリア機能を強化する“守り神”のような栄養素。
・多くの都市部の日本人が不足傾向。東京都では約98%が不足または欠乏状態との報告あり。
・タンパク質の代謝、免疫調整、メンタル安定、骨・筋の健康にも重要。
・推奨食品:
・卵(1個で約80 IUのビタミンD)
・油の乗った魚(サバ、イワシなど)
・キノコ類(干し椎茸など)
・日光浴も補助的に有効。ただし、季節や紫外線の状況に合わせて短時間(例:夏で5分、冬は40倍の時間が必要)調整を。
⑤ 食物繊維をバランスよく摂取する
・腸内細菌のエサとなる食物繊維は、善玉菌を増やし腸環境を整える必須要素。
・厚生労働省は1日21g(男性)/18g(女性)以上を推奨。しかし多くの人が不足。
・食物繊維は2種類:
・水溶性(納豆、海藻、アボカド、果物など)── 発酵して腸を整える。
・不溶性(野菜、全粒穀物など)── 腸を刺激して便通を促す。
・理想の割合は「水溶性:不溶性=1:2」。いきなり増やすとお腹が緩くなることもあるため、少しずつ習慣化するのがコツ。
・食事例:
・朝:納豆+フルーツ
・昼:味噌汁+海藻サラダ
・夜:野菜スープ
📝 まとめ
・健康には「吸収できる腸」が不可欠。
・良質なタンパク質を摂るだけでなく、腸の状態を整えておくことが大切。
・食事内容だけでなく「どのように食べるか」も見直すことが、体調改善のカギ。