肝臓が弱っているサインとその背景

2025年06月29日 11:31

はじめに
・肝臓の病気は自覚症状が少ないため、「沈黙の臓器」と呼ばれる。

・日本人の9〜30%が「NAFLD(非アルコール性脂肪肝疾患)」を患っている可能性がある。

・肝臓病はウイルスやアルコール以外の原因でも増加中。

・進行すると肝硬変・肝がんになる恐れがあり、早期発見が重要。

肝臓病の種類
・急性肝炎:短期間で急激に進行。劇症化すると命に関わる。

・慢性肝炎:6か月以上持続する肝炎。多くの人が気づかずに進行。

肝臓病に関する血液検査
・AST、ALT、γ-GTPなどの肝機能の数値が異常になる。

・定期的な血液検査と、異常値の際の受診が大切。

肝臓が弱っている初期症状(10のサイン)
1.皮膚のかゆみ

 ・解毒作用の低下で血中胆汁酸が増え、かゆみを引き起こす。

2.眠れない

 ・有害物質が脳に影響し、体内時計が乱れ睡眠障害を起こす。

3.息が臭い(アンモニア臭)

 ・肝機能が落ちるとアンモニアが増加し、独特な臭いの原因に。

4.手の震え(羽ばたき振戦)

 ・肝性脳症の一環で、特徴的な手の動きが出ることがある。

5.疲れやすい・脱力感

 ・解毒できない有害物質が増え、全身のだるさ・疲労感につながる。

6.食欲不振

 ・毒性物質が脳や消化管に影響を与え、食欲が減退する。

7.吐き気・嘔吐

 ・肝臓が作る胆汁の異常や、脳の嘔吐中枢への影響による。

8.お腹の張りや痛み

 ・特に右上腹部の痛み。急性肝炎では急な腫れや痛みが出ることも。

9.黄疸(肌や白目が黄色くなる)

 ・ビリルビンが代謝されず体内に蓄積することによる症状。

10.むくみや腹水

 ・肝臓のたんぱく質合成機能の低下による。進行した肝障害の兆候。

まとめと注意点
・肝臓病は症状が出た時には進行している場合が多い。

・皮膚症状や倦怠感、睡眠異常など、日常的な違和感を軽視しない。

・血液検査で異常があればすぐに医師に相談することが大切。

・放置すると肝硬変・肝がんへ進行する可能性がある。

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