コーヒーと不整脈に関する最新知見

2026年01月06日 12:55

① 従来の考え方

・コーヒーに含まれるカフェインは心臓を刺激し、不整脈を悪化させると考えられてきた

・そのため、心臓病や不整脈のある人には「コーヒーは控えめに」と指導されることが多かった

② 2025年発表「ディカフ試験」の概要

・対象:心房細動(不整脈の一種)を持つ高リスク患者200人

・方法:

 ・コーヒー継続群(1日1杯以上のカフェイン入り)

 ・カフェイン断ち群

 ・半年間追跡

・結果:

 ・コーヒーを飲まなかった群:不整脈再発 64%

 ・コーヒーを飲んだ群:不整脈再発 47%
  → コーヒー摂取で再発リスクが約39%低下

③ なぜカフェインが心臓に良い可能性があるのか

・心臓には「アデノシン受容体」があり、
 アデノシンは心臓の電気信号を不安定にする作用がある

・カフェインはアデノシン受容体をブロック
 → 心臓の電気活動が安定し、不整脈が起こりにくくなる

・同じ作用が「眠れなくなる原因」にもなるため、時間帯には注意が必要

④ コーヒーに含まれるその他の健康成分

・ポリフェノール(クロロゲン酸):抗酸化作用

・マグネシウム:心臓リズムの安定に関与

・トリゴネリン:インスリン抵抗性を改善、糖尿病リスク低下

・フィトエストロゲン:

 ・閉経後女性の血管を柔らかく保つ可能性

 ・動脈硬化リスク低下の報告あり

⑤ 行動面でのメリット

・コーヒーを飲む人は
 1日の歩数が約2,000歩多いという研究結果あり

・活動量増加 → 心血管健康にプラス

⑥ 注意点・飲み過ぎのリスク

① 睡眠

 ・コーヒー摂取で平均睡眠時間が約36分短縮

 ・午後遅い時間の摂取は注意

② 骨への影響(特に女性)

 ・1日2~3杯:問題なし

 ・5杯以上:骨密度低下のリスク
 (カフェインによるカルシウム排泄が影響)

⑦ 心臓にやさしいコーヒーの飲み方

・おすすめ

 ・ペーパーフィルター使用のドリップコーヒー

 ・インスタントコーヒー

・注意

 ・フレンチプレス、トルココーヒー、エスプレッソ
  → LDLコレステロールを上げる脂質(ジテルペン)が残りやすい

⑧ 飲むタイミング

・朝~昼までがベスト

・カフェイン代謝は個人差が大きいため
「自分が何時までなら眠れるか」を基準に調整

⑨ 結論

・1日1杯程度のコーヒーは、不整脈や心臓病があっても必ずしも避ける必要はない

・むしろ、適量であれば

 ・不整脈再発リスク低下

 ・活動量増加

 ・心血管保護効果
 が期待できる可能性がある

・ただし、飲んで症状が出る人は無理せず調整することが大切

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